パート・アルバイトさんへの注意の仕方。怒らせず嫌われない言い方とは?

店長が考えていること

基本的に注意・指摘はしたくない方が多いです。ときには注意や小言が好きな方がいますが、多くの方が注意・指摘はしたくないと思っています。当たり前ですよね。誰だって注意・指摘はされたくありません。場合によっては相手を怒らせたり、相手に嫌われたりするリスクもあります。

だからといって、注意・指摘をせずに、その人が間違った行動やルール違反を繰り返し続けてしまっては、周囲、そして本人にとっても悪影響しかありません。ですから健康な店舗運営をしていく上で、注意・指摘はしなければならないのです。

しかし、注意の仕方を間違えてしまうと、上述したリスクが顕在化してしまいます。

しかし、やり方さえ間違えなければ、怒らせたり嫌われたりする事態を避けることが出来ます。避けるどころか、きちんと相手が受け止めてくれ、行動を変える結果にすることも出来ます。

今日は、現在300名を超えるパート・アルバイトを抱える店長である私が、注意・指摘をする時にやっているテクニックを紹介します。

TPO(時・場所・場面)に配慮する

注意してはダメな時とは?いつがベスト?

相手が一番注意・指摘を受け止めやすいであろうタイミングを見計らって話をしてください。絶対にやってはならないのが、朝イチ(出勤直後)に注意することです。

誰だって、今日も一日働くぞ、と思っている矢先に、そしてこれから何時間も一緒に仕事をするにも関わらず、出勤して即注意をされてしまったらしんどいです。

さらには、朝イチ注意されたということは、「昨日から怒ってたんだ」と感じさせてしまい、余計に注意が大きなこととして受け止められかねません。

朝イチは「ただ機嫌が悪いから言われた」とう解釈をされてしまうことも多いです。※個人的な意見かもしれませんが、「あの人朝機嫌悪いから!」というパート・アルバイトさんの声はどこの店でも出てきます。

毎日朝イチに笑顔で挨拶出来ている方なら良いですが、朝イチは人間機嫌が悪いもの、という固定概念を持っている方は少なくありません。

よって、朝イチは避け、ある程度業務が消化してきた段階で、話をすると良いでしょう。おすすめはお昼休憩の後です。お昼休憩中、パート・アルバイトさんは業務外に話で盛り上がっています。自分の話も出来、お腹も満たされ、機嫌が良いことが多いです。

場所も重要。立ち話やうるさい場所での話はダメ

必ず座って、周囲が静かで話せる場所を選んでください。面談室や会議室などが良いです。事務所は周囲に誰もいないから良いなど思わず、避けてください。

これがどうしてダメかと言うと、誰かが見ているとか、雑音でうるさい、などの理由ではなく、単純に相手の話をきちんと聞くためです。

事務所など人の出入りがある場所であると、相手は話すことをためらい、本音が言いづらくなります。雑音がある場所だと、相手にちゃんと伝わっていないかもと思われてしまいます。

座って静かな場所を選ぶ理由は「自分の話はきちんと出来て、しっかり聞いてくれた」と思ってもらうための措置です。

その注意や指摘がどんなに正しく自分に非があろうと、反論できない、自分の意見が言えない状況では、相手はその注意や指摘を受け入れることが難しくなります。

ですから、必ず相手の話もしっかり聞きますし、聞けますよ。という場所を選んでください。

場面は相手の心のコンディションが良い時を狙え

一番見極めが難しいのが場面です。明確な答えはなく、相手の心境を観察し合わせる必要があります。例えば、欠員が急に出てとにかく忙しい時に呼び止めても「この忙しい時に・・」と、話を聞く心境にありません。

また、他の業務で失敗して落ち込んでいる時に話をしても、さらに落ち込み、指摘や注意を受け止め改善するどころではないでしょう。

適切な場面を狙うことは、非常に難しいのです。

ではどうすればよいか?適切な場面を作れば良いのです。相手の心のコンディションを良くすれば良いのです。そうです。褒めることです。

人間は褒められると嬉しくなり心のコンディションは上がります。ただし、これにはテクニックが必要です。褒めた直後に注意・指摘をしていまっては、「なんだよ、そのために褒めたのかよ」と裏を取られてしまい、褒めたことが台無しになってしまいます。

そうではなく、朝イチに褒めておき話をするのは休憩後とか、タイミングへの配慮は重要です。

こうして適切なTPOを押さえてから話をするようにしましょう。

ただ、これだけではまだ不十分です。

先に相手の不満や悩みを話させ、全部聞く

いきなり本題に入らないことです。TPOを押さえたからといって、いきなり注意・指摘をしてしまってはいけません。いきなり上司であるこちら側が話をしてしまうと、頭ごなしに言われた、と受け止められかねません。

まずは相手に先に話をさせましょう。これは雑談でも構いませんが、仕事への不満や悩みを話させることが最も効果的です。

先に相手の不満を聞いて、思いを吐き出させて、それに対し理解を示す。そのあとに注意をしたとしても、相手は一方的に注意を受けたのではなく、一度は自分の話を聞いてくれ、受け入れてくれたと感じています。いわゆる信頼関係が作れているのです。

相手は信頼している相手の言うこと以外聞いてはくれません。上司だからというだけで注意・指摘を受け入れ行動を変えてくれたら、ただそれは運良く相手に恵まれただけです。ほとんどの場合はうまくいきません。

ただし、一度の対話で信頼関係は構築できないため、これはあくまで注意・指摘を受け入れる態勢を作るテクニックの一つと認識してください。

最後にお礼を言う

「話を聞いてくれて(してくれて)ありがとう」と伝えましょう。これは結果に関わらずです。相手が注意・指摘を理解してくれても、理解してくれなくても、です。

注意・指摘はだれであっても嫌なものです。自分のだめなところを示されて喜ぶ人はいません。人間は基本的にはそういうことを避けて通っていきます。

ましてや家庭や学業など本業を持っているパート・アルバイトさんならなおさら仕事上での注意・指摘は受けたくないし、受け止めたくないでしょう。

だからこそ、良い・悪い抜きに、まずは注意・指摘を聞いてくれた行為に対して、その勇気に敬意を払ってください。

パート・アルバイトさんとの関係は、この後も続きます。今回の話がどちらに転んでもです。万一、注意・指摘を受け入れてくれなくても、いつか受け入れてくれるよう、最善を尽くすのが上司の仕事です。

そのためにはここで諦めるのではなく、話の間だけでも自らへの注意・指摘と向き合ってくれたことを尊重し、感謝を伝えてください。

必ずこの先の関係にプラスに繋がります。

パート・アルバイトさんへの注意の仕方。怒らせず嫌われない言い方とは?【まとめ】

社員と違い、立場も雇用形態も違うパート・アルバイトさんへの注意・指摘は簡単ではありません。簡単に考えている方も多いですが、関係性を崩さず伝え、相手を動かす行為は非常に繊細で難しいです。

今日お伝えした

  1. TPO(時・場所・場面)に配慮する
  2. 先に相手の不満や悩みを話させ、全部聞く
  3. 最後にお礼を言う

これらの行動は、私が常に意識して実行している有効なテクニックです。ただし、それでもうまくいかずに関係性が崩れてしまったり、相手を怒らせてしまうこともあります。

日常でどれだけ相手のと信頼関係を築けているかが一番重要なのです。

いざという時にきちんと伝えたいことを言える関係を常日頃から意識して、パート・アルバイトと接することを心がけてください。

以上、

それでは~

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